水道用語収録目録:役物・ヤーン(麻)・山留

名古屋水道修理隊

水道用語掲載一覧

役物
一般的には建築や土木工事などの建設現場で使用される、さまざまな形状や機能を持つコンクリート製の構造物や装置を指します。これらの役物は、建設プロジェクトにおいてさまざまな役割を果たし、施工や安全を支える重要な要素です。以下に一般的な役物のいくつかとその役割について説明します。
バリア(バリケード)
バリアは、通行を制限するために使用されるコンクリート製の壁や障害物です。建設現場で危険なエリアを封鎖したり、交通路を誘導したりするために使用されます。
護岸
護岸は、河川や海岸などの水辺に設置され、土地を浸食から守るためのコンクリート製の構造物です。水の流れを誘導し、岸辺を保護します。
路面カーブ
路面カーブは、道路や歩道の端に設置され、交通の流れを整え、車両や歩行者が安全に通行できるようにします。
排水溝
排水溝は、雨水や表面水を収集し、排水するための溝です。建設現場や道路に設置され、洪水を防いだり、土地を乾燥させたりするのに役立ちます。
マンホール
マンホールは、下水道やガス管などの地下設備にアクセスするための穴やカバーです。保守、点検、修理などの作業に使用されます。
トンネル壁
トンネルの内壁に設置されるコンクリート製の壁で、トンネルの安定性を確保し、通行者や車両の安全を保護します。

橋の支柱として使用され、橋の構造物を支えるために設計されたコンクリート製の柱や基礎です。
防波堤
海岸線に設置され、波浪から海岸線を保護するための構造物です。海岸侵食を防ぐ役割を果たします。

役物は建設現場や公共インフラプロジェクトにおいて、安全性、効率性、環境保護などの観点から不可欠な役割を果たします。これらの構造物は、コンクリートなどの堅牢な材料で作られており、耐久性が高いため、長期間にわたって使用されます。



ヤーン(麻)
「麻(ヤーン)」という言葉が水道において特定の技術や要素を指す場合、一般的には水道管や配管工事において使用される素材や材料の一つを指します。以下では、水道管や配管工事における「麻(ヤーン)」とは何か、その特性や用途について詳しく説明します。
麻(ヤーン)とは何か?
「麻(ヤーン)」は、水道管や配管工事において、主に接合部や配管の結束、補強、防漏などの目的で使用される材料です。この「麻」は、植物由来の繊維を加工して作られ、主に以下の特性を持っています。
a.自然素材
麻は、麻の植物から取得される自然素材であり、繊維を取り出して糸や縄を作るために使用されます。
b.強度と耐久性
麻の繊維は強靭で耐久性があり、水道管や配管工事において強度と耐久性を提供します。特に、水に対する耐久性が高い特性があります。
c.柔軟性
麻の繊維は柔軟性に富み、曲げたり結んだりするのに適しています。この柔軟性は、配管の接合部の密封や固定に役立ちます。
d.防漏性
麻は水道管や配管の接合部を密封し、漏れを防ぐのに適しています。特に、パイプのねじ部分に巻かれることが多いです。
2.麻の主な用途
a.パイプのねじ部の密封
麻は、ねじ込み式のパイプ接合部の密封に使用されます。パイプをねじ込む前に、麻を巻いて密閉性を高めます。
b.配管の結束
麻は、配管やケーブルを束ねたり、固定したりするために使用されます。これにより配線やパイプの整理が行われます。
c.漏れ防止
麻は、水漏れを防ぐために、配管の接合部に巻かれます。パイプのねじ部分や接合部をしっかりと密封し、漏れを防ぎます。
d.絶縁材料
麻は、一部の状況で絶縁材料として使用されることがあります。電線やケーブルの絶縁にも利用されます。

水道管や配管工事において、麻は伝統的に使用されてきた材料の一つですが、現代ではより高度な材料やシーリング材が一般的に使われています。そのため、麻の使用は一部の特定の場面や伝統的な工法に限られることがあります。



山留
「山留(やまため)」は、水道や灌漑などの施設において、水流を一時的に止めたり制御したりするための装置や仕組みを指します。日本の伝統的な農業用水利施設で広く利用されてきた言葉ですが、一般的には日本国外ではあまり使用されていない用語かもしれません。以下では、山留の概念、機能、用途、および特徴について詳しく説明します。
山留の概念と機能
山留は、主に農業用水利施設において、山からの水流を制御し、畑や田んぼに適切な水量を供給するための仕組みです。これは、土地の特性や水の流れを利用して、水を適切に配分する役割を担っています。
主な機能として以下の点が挙げられます。
a.水の調整と配分
山留は、山から流れる水の量を調整し、必要な場所に適量の水を供給する役割を担います。これにより畑や田んぼへの適切な水量が確保されます。
b.流れの制御
山留は、水の流れを制御することで、急な勾配の斜面でも安定した水流を確保します。急流を抑制して、土壌への浸透を支援します。
c.山留の構造と特徴
山留の構造は、地形や水源の条件、利用目的に応じて異なりますが、一般的な特徴は以下のようになります
d.土手や堰
山留は、土手や堰などの構造物を利用して水を蓄え、流れを制御します。これにより一定の水位を保って水を利用することが可能になります。
e.堰堤の適切な配置
山留の設計では、堰堤(せきてい、水をためるための土砂などでできた壁)の適切な配置が重要です。これにより水が適切にたまり、制御された流れが得られます。
f.維持と修復
山留は、定期的な維持と修復が必要です。土砂の堆積や損傷、崩壊などに対処することで、効果的に機能し続けます。
g.山留の利用
山留は、主に農地や田畑での水利利用において、水の制御と適切な配分を実現するために利用されています。山留を利用することで、農作物の生育状況に適した水量を提供し、水資源を効率的に活用することが可能になります。

なお、地域や文化によっては、同様の機能を果たす構造物や施設が異なる名前で呼ばれることがありますが、山留は日本の伝統的な水利利用の一例です。