水道用語収録目録:貯水槽・貯水池(ダム)・窒素ブロー

名古屋水道修理隊

水道用語掲載一覧

貯水槽
水を保管・貯蔵するための施設や装置を指します。一般的には、建物や施設内、屋外などに設置され、非常時や水の需要が高い時に備えて水を貯蔵する役割を果たします。また、給水システムや灌漑システムの一部としても利用されます。
1.主な特徴と機能
a.水の貯蔵と供給
主な機能は水の貯蔵であり、必要な時に水を供給する役割を担います。非常時や給水システムの負荷が高い時に備えて水を準備しておくことが重要です。
b.材料と耐久性
貯水槽は、コンクリート、プラスチック、鋼鉄、コンクリート製のものなど様々な材料で作られています。選択される材料は使用環境や需要に応じて決定されます。
c.設置場所の多様性
屋内、屋外、地下、屋上など、設置場所は多岐にわたります。状況や用途に応じて最適な設置場所を選びます。
d.フィルター・殺菌
一部の貯水槽には、水の浄化のためのフィルターや殺菌装置が組み込まれています。
2.主な利用分野
住宅
住宅の屋上や地下に設置され、住民の日常的な水の消費や非常時の備えに利用されます。
商業施設
ホテル、病院、学校、オフィスビルなどの施設では、常時十分な水を確保するために貯水槽が設置されています。
農業
灌漑用水の確保や、農地での水源として利用されます。
3.メリット
a.非常時への備え
災害時や緊急時に安定した水の供給を確保することができます。
b.持続可能性
水の貯蔵により、需要と供給のバランスを調整し、安定した水の供給を実現できます。
c.給水システムの負荷分散
給水システムへの負荷を分散させることで、一時的な需要の増加にも対応可能です。

貯水槽は、水の貯蔵と持続可能な水の供給の重要な要素であり、特に災害時や緊急時には必要不可欠な役割を果たします。



貯水池(ダム)
一般的にはダム(ちょすいち、英 reservoir)とも呼ばれます。ダムは、河川をせき止めて水を貯める人工の貯水施設であり、水の貯蔵、洪水調節、発電、灌漑、上水道の水源など、さまざまな目的で利用されます。ここでは、ダムの主な特徴、機能、利用分野、メリットについて説明します。
1.主な特徴と機能
a.水の貯蔵
河川をせき止めて大量の水を貯めることができます。貯めた水は需要や目的に応じて利用されます。
b.洪水調節
大雨などの洪水時に、一時的に水を貯めることで洪水の被害を軽減し、一定の流量で放流することができます。
c.発電
ダムの上流から下流への高低差を利用して発電するための水力発電が行われます。
d.灌漑
農地への水供給のために、ダムから灌漑用の水を引き、農地へ供給することが可能です。
e.上水道の水源
市街地への上水道の水源として利用され、安定的な飲料水供給が行われます。
2.主な利用分野
発電
ダム湖の高低差を利用した水力発電は、再生可能エネルギーの重要な供給源となっています。
灌漑
農地への水の供給により、作物の生育を支えるために利用されます。
上水道
ダム湖から取水して市街地への飲料水を供給するために利用されます。
3.メリット
a.再生可能エネルギー
水力発電により、再生可能なエネルギーを生成できます。
b.洪水防止
洪水時に洪水を調節・制御することで、被害を最小限に抑えることができます。
c.水資源の効率的利用
水を効率的に貯め、利用することで、水資源の適切な管理が可能になります。

ダムは、水の制御、利用、再生可能エネルギーの発生など、多岐にわたる利点を持つ重要なインフラであり、経済的・環境的な持続可能性を担保する役割を果たしています。



窒素ブロー
水道の配管や管路などに窒素ガスを導入する作業手法を指します。これは、水道管の定期的な点検、清掃、修理、施工などで利用される技術の一つであり、管路内の有害な酸素を除去し、安全かつ効果的に作業を行うために使用されます。
1.主な特徴と機能
酸素の排除
窒素ブローは、管路内の酸素を排除することで、作業中の酸素による事故や腐食を防止します。
安全な作業環境の確保
酸素の代わりに窒素ガスを導入することで、安全な作業環境を確保します。窒素は酸素と反応しないため、酸素欠乏のリスクが低減します。
作業効率の向上
窒素ブローにより、作業時の事故リスクを軽減し、作業効率を向上させることができます。
2.主な利用分野
配管の点検とメンテナンス
水道管や配管の点検、清掃、修理、新規施工の際に窒素ブローが利用されます。
冷却系統の洗浄
冷却系統のパイプや装置の洗浄および点検時に窒素ブローが利用されることがあります。
3.メリット
a.安全性の向上
酸素を排除することで、作業中の事故リスクを低減し、作業環境の安全性を向上させます。
b.腐食の抑制
酸素の排除により、配管内の酸化・腐食を抑制し、長期的な設備の耐久性を確保します。
c.作業効率の改善
安全な作業環境で作業することで、作業効率が向上し、計画的な作業が可能となります。

窒素ブローは、安全な作業環境を確保しながら、効率的な作業を行うための重要な手法であり、水道や冷却系統など幅広い分野で利用されています。